「やれやれ。」
村上春樹の小説に出てくる主人公は、ちょいちょいこんな言葉を使う。
とても素敵だ。
なんだろ。この言葉に含まれるパワー。ヴァイブス。
どんなに場の空気が張り詰めていても、チャラにしてしまう。
この言葉は、温かく、ゆるい。
そう感じたから、僕は使ってみたんだ。
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やまん。
某日午前10時。父が苛立っていた。
どうやら僕の駐車の仕方に文句があるらしい。
うん。
たしかに車と壁がくっついてるようにみえなくもない。
ためしに車と壁の距離を測ってみると、ゼロ。
紙キレ1枚をも通さない。
この状態を世間では、 「車をぶつけた」 と表現する。
一通り記念写メった後、もちろんこう呟いた。
「やれやれ。」
久しぶりになぐられた。